・金属粉末造形装置
この装置は、金属粉末にレーザーを照射して積み上げていくもので、24時間で10mmほど積み上げることができる。同時に機械加工ができるようになっており、0.5mm積む度に機械加工を施すようになっている。造形にあたっては、試行錯誤を繰り返し、概ね4回ほど製作して初めて完成する。最終的には製造過程を終始監視し、どこに問題があるのかを調べたりもする。
停電等のトラブルにより途中で停止してしまっても、可能な限り再開できるようデータのバックアップをしている。
・高速光造形装置
この装置は、光硬化性樹脂を積層造形し、部品や小型の筐体を作成するものである。この装置は日本製だが、日本が世界のトップクラスの装置を製作している。
電話機や一眼レフカメラなどデザインを確認するための試作品を主に作成している。医療大と共同研究では、あごの矯正を行うために、精密なデータを元に頭蓋骨を作成し、施術方法の検討に使用した(20例ほど行ってきた)。
・非接触3次元測定システム
非接触3次元測定システムは、1回10秒ほどの測定で、数百万点の画像データをつなぎ合わせ、3Dデータを作成する。ただし、あくまで外側から撮影したデータをつなぎ合わせるため、複雑な構造(深くて細い溝など)や内部構造は測定することができない。内部構造を測定する場合は、X線CTスキャンを用いることになるが、あまり精度が高くない。測定する際は、光の反射を抑える白い塗料を塗ることで精度を高めている。
・3Dプリンター
この3Dプリンターは、ABSやPLAといった材料を溶かして積層していくもので、価格は50万円と大変安価であるが、それなりの精度となっている。製品等のデザイン検討段階において、形状確認のための試作を簡易的に行うものである。インクジェットプリンターなど同様に、本体価格を抑え、インク(材料)を高価にすることで儲ける仕組みであり、このカセットも800gで25,000円ほどである。本機はPCなどとは接続しておらず、3Dデータを保存したフラッシュメモリを接続するだけで製作することができる。
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